医療系サイト制作で苦労したこと
React・Next.js での実装、症状データの整理、UI改善——メドパスを形にするまでに直面した技術的な苦労と、その乗り越え方を振り返ります。
構想を実際に動くサービスにするには、たくさんの壁がありました。今日は、メドパスを開発するなかで特に苦労したことを、技術面を中心に振り返ります。
React と Next.js を選んだ理由
メドパスは React と Next.js(App Router)で作っています。この組み合わせを選んだのは、いくつかの理由があります。
- ページごとに最適な描画方法(静的・サーバー・クライアント)を選べる
- 検索エンジンに見つけてもらいやすい構成にしやすい
- コンポーネント単位で UI を組み立てられ、改善を重ねやすい
特に医療情報を扱うサービスでは、検索から来た人にきちんと届くことが大切です。そのため、表示速度と検索エンジン対応(SEO)を両立できる構成を最優先に考えました。
いちばんの難所は「症状データの整理」
技術的に最も苦労したのは、実はコードそのものよりもデータの設計でした。
症状と診療科の関係は、きれいな一対一ではありません。
- ひとつの症状が、複数の科にまたがる
- 言い方が人によって違う(「お腹が痛い」「腹痛」「胃が痛い」)
- 部位や状況によって、案内すべき科が変わる
これをそのまま扱うと、案内がぶれてしまいます。そこで、症状をキーワードと同義語の集合として整理し、部位や組み合わせから候補を導く仕組みを作りました。地道な作業でしたが、ここがサービスの心臓部です。
正確さは、派手な機能ではなく、こうした地味なデータ整理から生まれる。
開発を通じて、何度もこの言葉を噛みしめました。
「診断に見えない」ための工夫
医療系サービスで最も気をつけたのが、診断と誤解されないことです。便利にしようとするほど、「これは病名を当ててくれるのでは」と受け取られる危険があります。
そこで、
- 表現はすべて「受診の目安」「案内されやすい科」に統一
- 断定を避け、最終判断は医療機関に委ねる文言を随所に配置
- 緊急性が高い症状には、ためらわず受診を促す注意書きを表示
といった配慮を、UI の隅々まで行き渡らせました。機能の追加よりも、言葉づかいの設計に時間をかけたと言ってもいいくらいです。
UI改善は、終わりのない作業
最初に作った画面は、自分では分かりやすいつもりでも、いざ人に見てもらうと「どこを押せばいいか分からない」と言われました。
- ボタンの位置と大きさ
- 一画面に出す情報の量
- スマートフォンでの押しやすさ
こうした点を、少しずつ調整し続けました。UI は「完成」がなく、使う人の反応を見ながら育てていくものだと実感しています。
苦労の先にあるもの
技術的な壁にぶつかるたびに、立ち返ったのは「誰のためのサービスか」という問いでした。迷っている人が、迷わずに次の一歩を踏み出せること。その一点に照らせば、どこに力を注ぐべきかは自然と見えてきます。
次回は、こうした苦労を経て、メドパスを公開するまでの道のりについて書きます。
